北海道フリー切符の旅(part5)



6月11日


(1)富良野線の旅

 6時半頃に旭川駅に向かう。しかし、富良野線のホームはかなり離れている事を知った。歩いて3分近くはかかると案内に書いてあり、すぐに向かう事にした。地下道を通ってもかなりの距離があった。地上に上がり、富良野線ホームに行くと、そこだけが離れ小島のようであった。間は、巨大な廃墟となっていた。富良野行きは、キハ130系3両編成で到着した。人は全く乗っていなかった。

6時43分定刻に発車した。右にカーブをして国道と並行して走る。途中の行き違い駅で反対列車を見ると、かなりの大混雑となっていた。そういえば、平日だからラッシュが始まっていたのだ。7時17分に美瑛に着いた。ここで、半分くらい降りた。そして、少しだけ乗り込んできた。ラベンダーで有名だが、寒いせいなのか何もなかった。緑の茎状態であった。美瑛を出ると、ちょっとした山岳区間にラベンダー畑が広がった。1ヵ月後はかなりきれいになっているのだろう。

上富良野駅に到着した。ここにも数分停車する。高校生の集団が少し乗り込んできた。大した混雑にはならないだろうと思っていると、発車時間が近づくにつれてどこから現れたのかわからないが高校生で超満員になってしまった。車内が騒然となった。8時02分富良野駅に到着すると、全員がこの富良野で降りた。3両から吐き出される量がすごく多かった。まるで、この間だけ都会のラッシュの雰囲気だ。でもそのほとんどが高校生であるということを除けば・・・。

富良野駅は、2面4線の駅だった。反対のホームに行き、根室線経由の滝川行きの快速に乗る。キハ40系1両編成であまり乗客はいなかった。富良野線とは大違いである。8時12分定刻に発車した。


(2)根室線の快速とホワイトアロー

 富良野を出ると、しばらくは平坦の道を走るが、すぐに山が迫ってきた。山岳を走るため、スピードは遅く、キハ40系のために加速も遅かった。途中から空知川沿いを走る。芦別、赤平で乗り込む客が増えるが、大した混雑はしなかった。赤平を過ぎると、平地が広がってきた。東滝川を通過し、9時16分に滝川に到着した。快速でも普通でもあまり所要時間は変わらなかった。隣のホームに「スーパーホワイトアロー」が来るのでホームで待っていた。折り返す根室線の列車の行き先は、釧路行きになっていた。はるか遠い旅路につこうとしていた。ホームには、高校生の集団が、しかも剣道部であった。彼らも特急に乗るのか?

9時31分に「スーパーホワイトアロー」が到着した。外が寒かったので、暖房がついていた。今回、旅の最後の「スーパーホワイトアロー」であった。じっくり楽しんでおこうと思った。自由席はほぼ一杯となっていた。剣道部は、全員が指定席に座っていた。しかし、指定席は満席になる事は無かった。久しぶりのリクライニングシートという感じだった。しかし、50分というのは、あっという間に過ぎてしまい、10時23分に札幌に到着した。朝飯がまだだったので、駅そばのうどんとした。その時にお別れの意味をこめてホワイトアローをカメラで撮った。


(3)室蘭への旅

 10時50分頃に次に乗る函館行きの「スーパー北斗」が入線してきた。281系だった。今回初めて乗る車両だ。とりあえずは車内に入る。やはり283系よりは劣っている。グリーン車のシートは、「オホーツク」などに使われているグリーン車のシートと同じで違うのはイヤホンサービスがあるということだ。あとは、読書灯くらいであった。しかし、183系のグリーン車に比べれば格段に良いようだ。やはり窓の高さが低くて視界を窓かまちで妨げられていないからであろうか。グリーン車は半分以上の乗車率である。

11時ちょうど、隣の「スーパーホワイトアロー」と同時に発車。加速では負けないのかいい勝負だ。しかし、ポイントをわたるためにホワイトアローに抜かれてしまう。しかし、カーブに差し掛かると振り子列車のためかホワイトアローを追い抜いた。このようなデットヒートが2分化する白石付近まで続いた。南千歳、苫小牧と乗り込んでくる乗客が多いようだ。苫小牧から海が見えるようになり、登別を過ぎ、東室蘭には12時14分に到着した。東室蘭駅は、2面4線になっており、1面ずつに室蘭方面と函館方面と別れていた。そのため、もう一つのホームに向かい、室蘭行きに乗り換えた。

室蘭行きは電化区間なのにディーゼルカーが使われていた。2両編成で発車時刻に近づくにつれて、満員になってきた。12時24分に発車した。函館方面の線路は、大きく右へカーブしており、室蘭行きのほうは、左へカーブしていた。途中の駅では、降りる客はいるのだが、混雑は解消されなかった。

12時38分に室蘭駅に到着した。室蘭駅の手前には旧線のトンネルなどがあった。かなりの客がのっていた。折り返すのだからそのままホームにいようとしたが扉を閉められてしまったのですぐに外に出た。旧室蘭駅までは距離があるので行くのをやめ、室蘭駅の駅舎を撮り、すぐに改札を抜けてホームへ入った。この室蘭駅は、1面2線の駅だった。ここまでくると今まで曇りだった天気が急に晴れてきた。

そして、東室蘭行きの折り返しの普通に乗り込む。行きとは違い空いていた。12時52分に発車。本数はあまり多くないのだが、すべてが複線電化になっていた。13時06分東室蘭に停まった。そのまま「スーパー北斗」に乗り換える客はあまり無く、ほとんどが改札口へと消えていった。すぐに「スーパー北斗」の乗車口に行くが、風が強いし、冷たくて最悪だった。すぐに待合室へ行くと驚いた事に昨日ノサップ岬にいたマニアがいた。まさかこんな所で会えるとは思いも寄らなかった。彼は、自由席の乗り場へ行った。周遊切符でも使っているのだろうか?

13時28分「スーパー北斗」が到着した。きたのは、283系だった。計算して考えると、すぐに分かってしまった。入ると客室乗務員が昨日の人と同じであった。新得で降りたことを知っていたのでその時に気づいた。しばし会話をして車内に入った。グリーン車は比較的空いていた。サービスを受けているとコーヒーはおかわりができることが分かった。「サービスだからお金はいらない」と言う言葉が聞こえてきた。お茶などもできるのだろうか?

グリーン座席でふと気づいた事があった。腰の部分にウエストレストみたいな感じのものがあり、少し上下に動くようになっており、これがまた快適さをプラスした。今まで海側をよく見ていたのだが、山側を見ると、時々馬の放牧があったことには、驚いた。約50分で南千歳に到着。乗務員にあと3日くらい入ると報告すると、また会えるかもね。といわれたが、この乗務員と会う事はもう無かった。


(4)夕張への旅

 14時16分に南千歳に着き、反対のホームにいき、夕張行きの普通を待つことにした。空港行きや札幌行きの快速はかなり混雑をしていた。14時28分夕張行きの普通が到着した。かなり埋まっていて、逆向きのシートしか座れなかった。すぐにポイントを渡り空港線のトンネルをみると、千歳線をくぐって左へカーブしていく。

石勝線は線型が安定しているのかあまり揺れる事は無かった。ポイントを分岐する所は、シェルターで囲いがしてあり、近代路線である事が良く分かった。15分かかって追分に到着した。ここで一気に客が降りてしまい、わずかに3人となってしまった。ここで特急列車が通過した。その間にサボを代えていた。しばらくしてから発車。すぐに室蘭本線と別れる。やはり線型は良くあまり揺れを感じない。15時半新夕張に到着。

ここで18分間停車する。この間に旧紅葉山駅の駅名を見かけてホームからカメラで撮った。車外に出ると、かなり冷えていて寒かった。すぐに車内へと避難した。しばらくすると、183系の「おおぞら」が通過していった。15時48分乗客も少し増えて発車した。

すぐにポイントを超え、左に曲がる。右手には、近代路線の石勝線が見えていた。いかにも新型路線という感じに見えた。やはり夕張線のほうは、線型ががらりと変わっていた。南清水沢でほぼ全員降りたが、それにかわって高校生がたくさん乗り込んできた。一時にぎやかになるが、鹿ノ谷でほとんど降りてしまった。途中の清水沢では駅員がいた。また、1面2線で広い構内なのだが、その半分以上が廃墟となっていた。大夕張鉄道の跡であった。ここから先は、タブレット区間となっていた。鹿ノ谷で大勢降りたので終点の夕張にはあまり降りる客はいなかった。

夕張駅は、1面1線の駅だった。しかし、目の前には大きなホテルがあり、これが強烈な印象を与えた。夕張駅の駅舎は新しいものに作り上げていた。中には、ショップもあった。折り返しの夕張発は、あまり乗り込んでくる人はいなかった。顔見知りが多いのか乗客は運転手と色々と話をしていた。16時25分に発車した。次の鹿ノ谷でたくさんの高校生が乗り込んでくるが、清水沢、南清水沢でほとんど降りてしまい、新夕張に着いた時は、ほぼ全員が降りた。16時49分に新夕張に着く。

ここで時間があるので、駅の外に出ることにした。ここで紅葉山駅の駅名がはっきりと撮れた。新夕張は有人駅のはずだが、営業時間が7時から15時半ぐらいになっていて、早くも店じまいをしていたのだ。なんだか早すぎるような気がするのだが・・・。無人になっている改札を通過し、「スーパーとかち」が来るホームへ行く。

17時に帯広行きの2階建てグリーン車の「とかち」が停車した。帯広行きは下車する客が5〜6人いた。するとすぐに札幌行きの「スーパーとかち」がきた。こちらはほとんど下車する客はなかった。すぐにグリーン車に乗り込んだ。17時02分に新夕張を出発した。また283系だった。今度の車両は、荷物置き場がハットラック式であった。やはり加速、トップスピードが恐ろしく速い。グリーン車の乗客は、3〜4人くらいというさみしいものであった。18時02分わずか1時間で札幌に到着した。とてもスピードが速く、揺れも少ないために快適であった。そして、この夜は、焼肉、すしなどの食べ放題の店に行った。






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